福島県立川俣高等学校
川俣高校2・3年生の総合的な探究の時間は、「商店街PR動画作成」と「農業体験」の選択です。生徒たちの活動の様子を追います。
川俣高校の日々の授業をお伝えします。
管鮑の交わりで知られる管仲についてまとめた『管子』は、黒田官兵衛や二宮尊徳、西郷隆盛といった方々もよく読まれたと言われています。 その中の『倉廩(そうりん)実(み)ればすなわち礼節を知り、衣食足ればすなわち栄辱を知る。』という表現は、国をまとめる立場にあった管仲が、自分に言い聞かせていたこととされています。 直接的な意味を把握した上で、年間をとおして計画な生産ができるよう配慮することで経済が豊かになり、物資が集まるようになれば人も多く集うようになり、結果として豊かな社会を築く
鍛冶職人の家に生まれたイギリスの科学者マイケル・ファラデーは、弟子奉公をしながら独学で学問に取り組むとともに、当時のロンドンにはわずかなお金で聴講できる公開講座のような機会があったので、そこに熱心に通い、一流の科学者からの直接の教えに触れることで、一層、自然科学に対する興味を深めることになります。 後にファラデーの法則等を発見する発端には、彼の持つ学問に対する熱心さに加えて、学ぶ機会を提供してくれた公的機関の存在がありました。 若い世代に知的財産を繋ぐ役目として、晩年には、彼
世阿弥は、佐渡島にいた時期に徹底的に見つめ直すことをとおして、能楽に深みを加えたとも言われています。 西郷隆盛や大久保利通も、情報が限られる中で世について考え、世界情勢までも知り得たそうです。 共通するのは、我一心なり、の精神の下、よそ見をすることなく自分の足許を良く見て、深堀りしようとする姿勢です。 隣の芝生は青く見えますが、その時点で二心があります。 全てにおいて真理は深い処にあります。 そして、不退転の覚悟で事に当たらねばならない瞬間は存在します。 生徒の皆さんにも、そ
生徒の皆さんは、日本の戦国時代の剣客であった塚原卜伝(ぼくでん)の名を聞いたことはあるでしょうか。 武勇伝も多く、その中には次のような話があります。 卜伝が剣の極意を伝えようとしていた優秀な弟子がいました。 道端に繋がれた馬の後ろを通ろうとした際に、その馬が後ろ脚を跳ね上げます。 とっさのところでそれをかわした弟子を、周囲にいた方々は褒め称えますが、卜伝だけは満足しなかったそうです。 そして、極意を授ける器ではない、とつぶやきます。 訝った周囲の方々が卜伝ならどうするか尋ねた
木村秋則氏は奇跡のリンゴを作り上げた方として知られています。 木村さんが山の中を歩いていると、偶然にドングリの木を目にします。 虫はついていないし、厚みのあるしっかりとした葉をしています。 加えて、そのドングリの木の周辺には自然に多くの種類の草が生い茂り、そのために豊かな土壌が出来上がっていたそうです。 リンゴ農家として長く試行錯誤を繰り返していた木村さんの中に、これだ、と思える瞬間が訪れました。 彼の耳には、土の中を見るよう話しかけるリンゴの木の声が届いたようにも思えたそう
豊臣秀吉の『鳴かぬなら 鳴かせてみよう ほととぎす』という句に対して、徳川家康は、『鳴かぬなら 鳴くまで待とう ほととぎす』と詠んだ、とされています。 織田信長の句を含めて三者の異なる性格をよく表していると称されています。 でも、この三句は、鳴くホトトギスは善、鳴かぬホトトギスは悪、という共通する観点から成っています。 一つの概念に対して、善と悪、陰と陽、あるいは有と無を求めるのは人の常ですが、超越した別の観点も存在します。 松下電器の創設者である松下幸之助氏は、『鳴かぬなら